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富裕層の暗号資産節税術 重い税負担の一方で抜け穴も

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節税術に長ける富裕層は暗号資産をどう活用しているのか。その知られざるスキームに迫る。

(Graphs / PIXTA)

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「換金していないのに、何で税金がかかるんですか。おかしいじゃないか!」

ビットコインをはじめ、暗号資産(仮想通貨)の価格が急騰した2021年以降、税務調査に訪れた税務署の職員に対し、こんなふうに「怒鳴りつける人が目に見えて増えており、対応に苦慮している」と国税庁のある幹部は話す。

暗号資産が税制上どのような扱いをされているのか理解もせず、このところの値上がりに引かれて飛びつく人が多いからだ。

暗号資産を個人で取引するうえでまず押さえておきたいのは、税金が発生するポイントだ。具体的には、①暗号資産を売却した場合、②暗号資産で商品を購入した場合、③暗号資産同士の交換をした場合、の3つだ。

暗号資産取引に詳しいある税理士は、とくに③のケースで「課税されないと勘違いしている人が圧倒的に多い」と話す。

そもそも、暗号資産は株式や債券、外国為替証拠金取引(FX)と違って、資産運用には基本的に不向きだ。

なぜなら株式などで得た利益は、給与収入から切り離し、約20%の税率が適用される「申告分離課税」なのに対して、暗号資産は給与収入などと合算する「総合課税」方式になっているからだ。そのため、所得税と住民税の税率がそのまま適用され、最高で55%もの税金を支払う必要があるのだ。

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