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「伝家の宝刀」を抜く国税 なりふり構わぬ税務調査

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コロナ禍で税務調査は減少。しかし調査の中身は富裕層にとって厳しいものだ。

(barman / PIXTA)

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「もう富裕層の税務コンサルティングは、やりたくない」

最近、税理士や税務コンサルタントの間で、こんな会話が頻繁に交わされているという。なぜなら、「われわれが租税回避行為や脱税幇助(ほうじょ)などに問われ、資格を剥奪されかねない事態が起きているからだ」と、税務調査に詳しい税理士は打ち明ける。

富裕層の顧問税理士になれば多額の報酬を受け取ることができるため、税理士としては「優良顧客」だったはず。にもかかわらず富裕層から距離を取り始めたのには、大きな理由がある。それは、「国税当局が“伝家の宝刀”を抜き始めた」(税理士)からだ。

彼らが伝家の宝刀と呼ぶのは、「財産評価基本通達 第1章総則6項」、通称「総則6項」のこと。「通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」というものだ。

相続税法では、相続税の対象となる財産の評価額について、相続時の「時価」により評価するとしている。しかし、未上場株など市場が存在しない財産は、誰が計算しても同じ評価になるようなルールが必要。これを定めたのが財産評価基本通達で、さまざまな財産の評価方法が細かく具体的に定められている。

未上場株の評価方式もこの評価通達に定められているが、評価方法を画一的に適用した場合、評価が実態と懸け離れてしまうケースもある。そこで、例外規定として総則6項が定められているのだ。

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