世界経済、市場構造は、長期スパンでの転換期にある。
成長の果実としての株式、景気減速への備えとしての債券という伝統的な2市場分散投資が長期間強みを発揮していた。グローバリゼーションとIT化を原動力に、インフレ率の低下トレンド、企業収益の長期上昇傾向が基盤となっていたからだ。しかし、今後はインフレ圧力が継続する可能性があり、地政学リスクも高まる。2市場への投資を見直し、「新戦略」を構築していくことが不可欠だ。
米・ベトナム株が根強い
インフレ率上昇局面では、実物としての金や不動産(REIT)の価格が上昇する。米政策金利上昇局面では、金利を生まない金が売られる場面もあるだろう。しかしFRBは、目先はインフレ抑制でも、2020年8月に、従来の2%から2%“超”のインフレ許容と高成長志向の緩和型金融政策に転換。財政政策も、米国が対中競争を大義名分にする限りは拡張型となる。それらを踏まえると、傾向的低金利&インフレ容認→実質金利の上昇抑制→金上昇の構図が見えてくる。また金は、地政学リスクへの備えという側面もある。
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