受注競争が激しさを増す建設業界。2022年の受注見通しはどうなるのか。スーパーゼネコン・大成建設の相川善郎社長に展望を聞いた。

大成建設の相川善郎社長は「建設需要の見通しは決して暗くはない」と語る(撮影:梅谷秀司)
新築の大型工事が一巡したことで、受注競争が激しさを増す建設業界。2022年の建設投資見通しや注目の大型案件の行方について、スーパーゼネコンの一角である大成建設の相川善郎社長に聞いた。
見通しは決して暗くない
――建設需要の見通しは?
2022年の建設需要は2021年とそれほど変わらないと見ている。2022年の建設市場は公共投資関係の土木需要が引き続き堅調だろう。民間建築需要は首都圏を中心とした大規模な再開発案件がかなり出てくる。
全国的に見ると、電子部品や半導体、製薬、ファインケミカル分野などの工場案件が増加傾向にある。あと、物流施設やデータセンターの需要も底堅い。
建設需要の見通しは決して暗くはない。天気にたとえると、雲間から日が射してくるようなイメージではないだろうか。
だが、受注環境が非常に厳しい。この12~13年の中で一番厳しいんじゃないかな。ディスカウント率が大きい(採算性が極めて低い)案件も出てきている。
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