伝えたいことをできるだけ絞り込む「記者式」で報告書を書く。
ビジネス文書でありがちな失敗は、データなどがそろっていても何を言いたいか明確ではない文書になること。伝えることよりも文書を作ることが目的になっているからだ。そうならないためには、下のような「スケルトン(設計図)」を参考にすること。私が日本経済新聞で記者をしていた頃、報告書など1000文字を超える文書を作る場合は、これを基に構成を決めたうえで清書していた。
一見すると二度手間に思えるが、むしろ逆だ。考えながら書き出すと、途中で段落や文章を入れ替えたり、文字数が足りない・余るなど不都合が起きたりして、かえって時間がかかってしまう。それよりは、何を伝えるかを絞り込んだうえで書き始めたほうが効率的で、わかりやすい内容になる。
見出しは最初に考える
ここでは序論、本論、結論の3部構成の報告書を事例に挙げた。
最初に決めるのは、本質・結論をワンフレーズで表現する「仮見出し」だ。「文書を書き終えてから考えればいい」と思いがちだが、先に着地点を決めることでポイントがぶれない。「〜について」といった漠然としたテーマではなく、報告書で述べる重要な要素を盛り込む。また、仮見出しはあくまでも文書を書くための指針である。全体が完成したら、キーワードを引き立たせるため体言止めの表現にするなど、体裁を整えて提出するのがいいだろう。
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