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中小向けコンサルの奮闘 武器は親身さと安さ

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中小企業向けコンサルには、大手にはない強みを発揮できるからくりがあった。

(プラナ / PIXTA)

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「大丈夫ですから。一緒に対策を考えてみましょう」

山田コンサルティンググループのコンサルタント、渡部浩平氏は、肩を落とす社長の背中をさすりながら声をかけ続けていた──。数年前に担当した工務店での出来事だ。

関東で建設業を営んでいたその工務店は20人の従業員を抱え、オーナー社長と妻の2人で切り盛りしていた。だが、事業の不振が続き、立ちいかなくなる。

依頼を受けサポートに入ったのが、中小企業向けコンサルティング会社大手の山田コンサルだった。担当することになった渡部氏は、「資金繰りが危険水域で、金策に走り回っていた社長の精神状態も臨界点に達していた。昨日と今日で言うことが180度変わっているような状況だった」と振り返る。

ある日いきなり姿を消したかと思ったら、ヤミ金に駆け込んでいた。もはや冷静な判断ができなくなっていた社長に、渡部氏は「大丈夫ですから」と声をかけ続け、「この人に伴走していくしかない」と腹を固めた。

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