名誉職だった「顧問」が今、稼げる仕事に変化している。
上場企業2社で役員を務め、62歳で現役を退いた男性は、暇を持て余していた。
「現役時代は寸暇を惜しんで働いてきただけに、引退してからはやることがなく、心にぽっかりと穴が開いてしまったようだ」
そんな折、インターネットである広告を目にする。
「あなたの力をお貸しください」
そう書かれた広告は、顧問派遣会社のもの。企業の役員やスペシャリストなど、現役時代に活躍していた人たちを、企業に「顧問」として派遣するサービスを提供している会社だ。
「これまでの経験が生かせるなら」と男性は登録。するとすぐさま折り返しの連絡が来て、これまでのキャリアはもちろん、人脈や培ってきたノウハウについて詳しくヒアリングされた。面接から1週間後、複数の派遣先候補企業が提示されたという。
顧問といえば、社長や会長職を終えた人が就く「名誉職」のイメージが強い。だがこの10年で、経験や専門知識に基づき企業に助言を行う、「ブレーン」のような存在へと変化してきている。そういう意味ではコンサルタントと近いが、会社の名刺を持ち、内部の人間としてより深く関与するのが顧問だ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら