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脱炭素への困難な道のり Part1 脱炭素で変わる世界|舵を切った日本、「独自モデル」は通用するか

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洋上風力、アンモニアなど新機軸を打ち出す一方、火力・原発依存を続ける。

JERAが台湾沖で運用する洋上風力発電所「フォルモサ1」(写真:JERA)

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「日本が公表した導入目標の規模は極めて意欲的だ。世界の発電事業者や投資家、サプライヤーから日本は間違いなく魅力的な市場と認識されるだろう」

洋上風力発電向けタービンのシェアで世界第2位を占めるMHIヴェスタス(デンマーク)。日本法人の副社長を務める山田正人氏は昨年12月15日に公表された「洋上風力産業ビジョン」の内容を眺めて、「洋上風力は日本の脱炭素化の主力電源になる」と確信した。

同ビジョンは経済産業省、国土交通省などの省庁と、発電や港湾、建設、商社などの業界・企業で構成される官民協議会がまとめたもの。山田氏もメンバーの一員として議論に加わった。

そこで決まった政府による導入目標、産業界によるコストダウン目標は、菅政権が策定した12月25日付の「グリーン成長戦略」にほぼそのまま取り入れられた。

政府による洋上風力発電の導入量の目標は、「2030年までに1000万キロワット、40年までに3000万~4500万キロワットの案件を形成する」というものだ。産業界の努力目標については「着床式の発電コストを30~35年に8~9円/キロワット時へ引き下げる」ことが明記された。現時点では導入量がほぼゼロ、発電コストは36円/キロワット時(20年度、固定価格買い取り制度の価格)なので、実現にはいずれも相当な努力を必要とする。

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