JR四国の経営再建に新幹線は特効薬だが、実現には課題が山積する。
四国4県の総人口は372万人。九州7県の総人口1280万人や北海道の525万人と比較すると明らかに少ない。それだけに、JR四国はJR北海道以上に苦境に立たされている。1999年までに本州─四国間に3つの連絡橋が完成し、四国の主要都市を結ぶ高速道路も続々と開通したことからモータリゼーションの流れが一気に始まった。JR四国の収入を下支えするはずの経営安定基金の運用益も低金利にあえぐ。そこへ新型コロナウイルス感染症が直撃した。収益改善に向け運行本数減や運賃値上げの検討に入ったが、利便性が低下すれば利用者は高速バスに流れてしまう。
JR四国に必要なのは抜本的な経営改善だ。国の新幹線整備計画は、九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)、北陸新幹線金沢─新大阪間、北海道新幹線新函館北斗─札幌間の開業をもって一段落する。次の新幹線整備はどこになるか。「全国で新幹線の計画がないのは四国だけ。開業すれば波及効果は大きい」と、四国新幹線整備促進期成会の千葉昭会長は意気込む。
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