生活に対する考え方が変わった
──ホームセンター業界は絶好調です。コロナ禍による一時的な特需なのでしょうか?
確かに4〜6月の既存店売上高は2ケタ増となったが、足元もあまり変わっていない。緊急事態宣言の期間は終わっているので、特需とは言いたくない。今も売上高が増えているのは、消費者の生活に対する考え方が変わったことが影響している。
ステイホームになったことで、本当は必要だったものが見えるようになった。仕事のあり方や、大げさに言うと生き方も変わったんじゃないかと。日本人サラリーマンは、ほぼ1日を会社で過ごし、仕事が終わったら飲みに行き、家では寝るだけの生活を送ってきた。
でも家で長く過ごすようになると、料理、洗濯、掃除、家にまつわることが目についてくる。これまでインテリアに興味のなかった人や、やり方がわからないし時間もなかった人も家に関する興味が高まっている。
──消費者行動の変化に合わせて、経営戦略を見直す点はありますか?
それはない。生活や暮らしをラクにできる時短商品や面白く過ごせる商品提案は、コロナとは関係なく取り組んできた。市場にないものは自分たちで作ろうとSPA(製造小売業)を進めてきた。われわれの目的に消費者が初めて気づいてくれたことで、受け取られ方が変わってきている。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら