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日本企業・ESGの本気度 再エネ大量導入や森林破壊ゼロへ動き出す

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経営戦略として環境対策に取り組まなければ成長を阻まれる時代に。

日清食品ホールディングス|カップヌードルでエコを徹底追求

看板製品のカップヌードルは持続可能なパーム油を使用。容器にはRSPO認証マークがついている(撮影:尾形文繁)

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「地球環境の問題に企業が積極的に取り組むことは、当たり前になった」。日清食品ホールディングス(HD)の安藤宏基社長は、6月にオンラインで行われた環境戦略「アースフードチャレンジ2030」発表の会見で、力を込めてそう語った。

同社は今回、温室効果ガスの削減目標として、30年までに自社から排出する量を18年度比で30%削減するとした。さらにサプライチェーン(原料調達、輸送、廃棄など)で排出される温室効果ガス量も同15%削減するとした。この目標は、パリ協定の「2度目標(産業革命後の世界の平均気温の上昇を2度未満に抑える)」に整合するとして、SBT(企業版2度目標)に認定された。

具体的には、今年3月から日清食品HD東京本社の使用電力の半分を、ゴミ焼却によるエネルギーを用いた「ごみ発電電力」とする。また、21年度中に主力製品「カップヌードル」の容器を、「バイオマスECOカップ」ブランド製品へ切り替える。容器で使用している石油化学由来プラスチックを植物由来のバイオマスプラスチックに一部置き換え、焼却時に排出される二酸化炭素(CO2)を従来容器より約16%削減する。

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