企業の資金繰りに傘を貸す銀行。その一方で、銀行自身もコロナと共に生きる道を模索しなければならない。ウィズ・コロナ時代の銀行の針路について、全国銀行協会の会長でもある、三菱UFJ銀行の三毛兼承頭取に聞いた。
銀行は役割果たしている
──新型コロナウイルス対応はどの程度進んでいますか。
銀行全体の貸出残高は5月末時点で531兆円(前年同期比6.4%増)と、全国銀行協会が公表を始めて以来、最大の伸びを記録した。
5月から始まった民間の無利子無担保融資も、1カ月で14万件の申し込みがあり、すでに6.8万件、1.36兆円の融資を決定している。銀行はしっかりと役割を果たしていると考えている。
三菱UFJに対する相談件数は国内で約1.6万件。海外も含めた相談金額は約22兆円に上る。そのうち、融資やコミットメントラインの設定に至ったものが11.5兆円程度だ。三菱UFJの融資総額は100兆円を超える規模まで膨らんでいるが、この3カ月の間に実行した融資はその約1割に相当するものだ。われわれの資産規模からいっても、かなりの額だと考えている。
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