LINE、森川社長が降板を決めた事情 次期トップ・出澤剛氏はどれだけの手腕か

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森川社長の退任後、出澤体制の下でキーマンになりそうなのが、事業戦略とマーケティングを担当する、舛田淳執行役員だ。舛田氏は現場レベルの事業アイデアや戦略をまとめ上げる役割を担っている。果たして、大局的な戦略の絵図に当てはまるパーツをうまく練り上げられるか、その手腕が問われることになる。

実質的に事業拡大を任されていたのは出澤氏だったとの声も

LINEのアクティブユーザー(月間利用者)数は約1.7億人。世界の利用者数では米国「ワッツアップ」、中国テンセントの「微信」(ウィーチャット)から水を空けられており、競争環境は決して甘くない。

「上場よりも事業を安定的に伸ばし、収益につなげるのが先だ」。森川社長は10月、年内上場を見送った理由について、こう語った。

目指す上場に向けて、決済サービスの「LINE Pay」や音楽配信、ゲームなども交えた、生活・エンターテインメントのプラットフォームとしての経済圏に、どこまで利用者を巻きこむことができるのか。新体制を迎えるLINEは、まさにこれから正念場を迎える。

(撮影:尾形文繁)

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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