「同一労働なのに同一賃金ではない」「30代で賃金の上昇が頭打ちになる」「正規の先生の理解がない」……。8月下旬、日本教職員組合(日教組)が開催した集会では非正規雇用の教員から悲痛な声が次々に上がった。
「学校がブラック」といわれるのは、長時間労働だけが理由ではない。毎年じわじわと増加しているのが非正規教員だ。公立小・中学校に勤める非正規教員は2013年度で約11.5万人、教員全体の16.5%を占める。6人に1人が非正規なのである。
「非正規でも公務員だから待遇はいい」と思われがちだが、実態は悲惨だ。昨年9月に開かれた総務省の「地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等の在り方に関する研究会」では、次の事例が報告されている。
K県K市の公立小学校に勤務する41歳の教員は、臨時採用されて7年目。すべての期間で学級担任だった。勤務時間や勤務日数は正規の教員と同じ。任期は4月1日から翌年3月29日までだった。
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