クボタ、大型農機で欧米市場に切り込む フランスに工場建設、需要増でさらに新設も
――前社長時代から悲願だった大型トラクターの販売にいよいよ乗り出す。
欧州と北米でディーラー(販売代理店)に新型機種を披露した。非常に評判がよかったので、手応えを感じている。北米のディーラーからは生産計画以上に出荷しなければならないような、受注をもらったくらいだ。
農機最大手のディアと真っ向勝負
――今まで北米で展開するクボタのトラクターは130馬力以下がメインだった。
従来は公園や個人の庭の草刈り、軽土木に使うようなコンパクトトラクターが主力。今度の機種は畑を耕す、牧草を運ぶ、刈る、などの農作業用で、農家が買ってくれる。従来とは全く違うお客様になる。
ディーラーにとっても、クボタの大型トラクターは長年の要望だった。というのも、大型は他社製品を併売しなければならなかったからだ。メーカーが異なると販売戦略もサービスの基準も違うため、ディーラーは不満を持っていた。だが今回の大型機種投入で、クボタ製品だけでやっていくめどがついたはずだ。
ただ、ラインナップをそろえるには、あと一歩。今回は170馬力なので、次は250馬力クラス。開発の企画にこれから入るところだ。
――大型トラクターを販売する米ディア社など世界大手と競争になる。
これまでもクボタが主力の小型クラスに大手が商品投入しており、すでに競争している。さらに競争する市場が増えることになるが、お客様の要望がある限り、応えなければならない。
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