4月28日、アマゾン ジャパンが取引関係のある出版社に送ったある資料が業界で話題になっている。
「重要なお知らせ:商品調達および帳合取次との取引に関する変更について」──。アマゾンは今年6月末をもって、出版取次最大手である日本出版販売(日販)との一部取引を打ち切ることを決めた。取次とは出版業界における卸売業者のことで、資料にある帳合とは小売店と卸売業者の取引関係を指す。
アマゾンから日販へ書籍を発注する際には、日販に在庫がある書籍をアマゾンが仕入れるケースと、日販に在庫がない書籍を日販がいったん出版社から取り寄せてアマゾンが仕入れるケースがある。前者は「スタンダード発注」、後者は「バックオーダー発注」と呼ばれている。今回、アマゾンが打ち切るのは後者のバックオーダー発注だ。
なぜアマゾンはバックオーダー発注をやめるのか。メディア事業本部統括事業本部長の村井良二氏は、「読者が本を読みたいタイミングでお届けするのがいちばん重要。日販には長期で売れるロングテール商材を中心に在庫を増やすほか、バックオーダーの納期短縮を求めてきたが、われわれが求める水準に達さなかった」と説明する。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら