米国では音声認識端末で「アマゾン・エコー」の独走を許したグーグルが、海外展開に乗り出した。5月中旬の年次開発者会議ではAI(人工知能)スピーカー「グーグルホーム」を日本でも年内に発売することを発表(米国は2016年11月)。この夏以降、カナダや豪州、フランス、ドイツにも投入する。
米国におけるAIスピーカーのシェアは、14年に初代機を発売したアマゾン・エコー(180ドル)が約7割と圧倒的だ。ただ、発売から半年でシェア2割強を占めるグーグルホーム(129ドル)も健闘といえるだろう。

ホームにはエコーと同様、広範囲の音声認識が可能なマイクが搭載されており、「OK、グーグル」と話しかけた後に具体的な質問をすると、答えを返してくれる。たとえば「職場までどれくらいかかりそう?」と問えば、グーグルマップで道のりや渋滞状況を検索し、所要時間を教えてくれる。エコーと同様に、外部アプリとの連携やスマート家電への接続も可能だ。
ホームの心臓部は「グーグルアシスタント」という対話型AIにある。肝となるのが、人間が話したことを文字化する音声認識と、文字化した情報を言語として理解する自然言語処理の技術。この点でグーグルには一日の長がある。米コンサルティング会社ストーンテンプルによれば、グーグルアシスタントに質問をした場合、応答した比率は68%、そのうち正しい答えを返したのは90%を超えた。一方、エコーに搭載されているアマゾンのAI「アレクサ」は応答率が20%にとどまり、正答率は87%だった。
圧倒的な情報量でAIが進化
「検索の進化形だ」。グーグルの検索事業責任者、ジョン・ジャナンドレア上級副社長は、ホームやアシスタントをそう表現する。同社は創業以来、世界中の情報を整理し、皆がアクセスできるようにすることを社是としてきた。現在では検索やGメールなど、日々10億人以上が利用するサービスをグーグルはいくつも抱える。そのため、他社とはケタ違いの情報量をAIが取り込み、精度を高めた技術がホームに埋め込まれている。素早い多言語展開も可能になる。
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