大型買収を繰り返して巨大化する海外のメガサプライヤーが日系メーカーに急接近している。
その代表格が世界56カ国で事業を展開する独コンチネンタルだ。2015年に「カローラ」向けの衝突回避支援システム(トヨタセーフティセンスC)でトヨタ系サプライヤー最大手のデンソーに競り勝ち、日系サプライヤーを驚かせた(詳細は→関連記事)。同年には豊田市に研究開発拠点を開設し、トヨタ自動車との距離を一段と縮めた。コンチネンタルの日本法人の従業員は1000人を超し、その半数以上がエンジニアだ。
カローラに採用されたセーフティセンスCは現在、搭載車種が16まで拡大。この実績が認められ、最新技術でトヨタの商品力を高めた仕入れ先に贈られる「技術開発賞」を16年に受賞した。また、トヨタから加盟の推薦を受け、17年に200社以上のトヨタの有力サプライヤーで構成する協豊会のメンバーになった。
コンチネンタルはもともと1871年創業の老舗タイヤメーカーだが、転機は07年に114億ユーロ(当時で約2兆円)で独シーメンスの自動車部品部門を買収したこと。以後、足回り部品から安全装備、運転支援システム(ADAS)までさまざまな部品群を買収で手に入れ、メガサプライヤーの一角を占めるまでになった。16年の売上高は405億ユーロ(4.6兆円)と、07年比で2.4倍に拡大した。デンソーの売上高は約4.5兆円で、メガサプライヤー2位を争っている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら