作品数が多すぎて、何を見ればいいのかわからない。そんな初心者のために「見るべきアニメ」を識者3人に選んでもらった(記事下表)。アニメが急速に増えた、2000年以降に制作された作品に限定することを条件とした。テレビ、映画は問わない。
00年以降、アニメはどのような進化を遂げたのか、作品を紹介しながら考察していこう。
■アニメ・特撮研究家 氷川竜介
ひかわ・りゅうすけ / 1958年生まれ。明治大学大学院兼任講師。文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員など。
■文芸評論家 町口哲生
まちぐち・てつお / 近畿大学講師で受講条件は「週20本超のアニメ視聴」。著書に『教養としての10年代アニメ』(ポプラ社新書)。
■プロデューサー 安齋昌幸
あんざい・まさゆき / 「アニマゲー」「Rの法則」など多数の番組を企画・制作。早稲田大学理工学術院非常勤講師。
識者3人が太鼓判『まど☆マギ』のすごみ
まず、全員一致で選ばれた名作は、⑧『魔法少女まどか☆マギカ』。「萌えアニメと思って見ると、3話目で奈落に落とされる」(プロデューサーの安齋昌幸氏)。アニメ・特撮研究家の氷川竜介氏も「深夜アニメの総決算。この作品以後、日本のアニメは非常に作りづらくなった」と称賛する。その魅力は、生死の境で繰り広げられるどんでん返しのストーリー展開にある。「10年代に増えた絶望少女系アニメの先駆け。少女たちが敵と深い絶望に立ち向かう設定を生み出した」と、文芸評論家の町口哲生氏は最重要作品の一つに挙げる。
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