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ポリゴン・ピクチュアズの製販革命 米国から逆上陸した業界の異端児

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ポリゴン・ピクチュアズ 代表 塩田周三

現在のスタッフ約300人のうち、社員(契約を含む)は200人。業界では高い社員比率だ。国内の同業はフリーランスに業務委託するのが一般的だが、塩田氏は「アニメ制作というシステムを改善し続けるには、会社として拠点に人を集めることが重要」という(撮影:梅谷秀司)

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手塚治虫の虫プロダクションは、アニメの量産システムを生んだ。スタジオジブリは、世界におけるジャパニメーションの地位を確立した。日本のアニメ産業の革命企業として、次はポリゴン・ピクチュアズの名が加わるかもしれない。

ポリゴンは1983年創業だが、国内で自社が出資するアニメを発表したのはごく最近。2014年4月放映の深夜アニメ『シドニアの騎士』(原作・弐瓶勉)が初めてだった。この遅まきのデビュー作が、アニメ業界に衝撃をもたらした。

日本では最高額のビジネスしかやらない

ポリゴンは長く、米国市場を活動の足場に、ディズニーやルーカスフィルムといった、そうそうたる顧客にCG映像を提供してきた。それが出資作品で日本に逆上陸するに当たり、塩田周三代表は“大命題”を定める。テレビアニメとして国内最高額のビジネスにするというものだ。

「米国では僕らは高価格帯の映像しか作ってこなかった。だから社内のいろんな仕組みが、その相場を前提に構築されている。日本の制作費が米国より著しく低いのはわかっているが、『そうですか』と言ってそこに合わせるわけにはいかない」

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