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世界から頭脳が集う東大のとんがった研究所 ▶▶PART2 日本もついに動き始めた

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最先端で戦うため人材を世界から集める

グローバルエリートを育てる世界の動きは、日本の大学や教育現場を変えようとしている。研究の最先端や人材育成の新潮流を追った。

千葉県柏市の東京大学柏キャンパスにある「数物連携宇宙研究機構(IPMU)」。午後3時になると、建物の中心にある吹き抜けのホール「ピアッツァ・フジワラ」(藤原交流広場)に研究員が集まってくる。研究員に参加が義務づけられているティータイムだ。世界中から集められた、数学、物理で世界トップクラスの頭脳を持つ人々が、コーヒーやクッキーを手に雑談を始め、黒板に数式を書き込みながら議論を交わす。

IPMUのティータイムでは、フランクながらも真剣な議論が交わされる(撮影:梅谷秀司)

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IPMUは、素粒子物理学や数学、天文学の力を結集して「宇宙の謎」に迫ろうと、2007年10月に設立された。数学と物理という二つのアプローチから宇宙の起源や進化を解明しようという、世界的にも類を見ないユニークな研究所だ。

「最先端領域は高度に専門化し、学問の分化が進んでいた。だが、宇宙の謎を解くには、高度な数学による表現が必要になる。一方で、物理学の成果からアイデアを得て新たな数学が生まれるという状況もある。数学と物理学はもともと隣接する分野で、素粒子物理学は数学と協働すべき、という認識を科学者たちは持っていた」と、相原博昭・副機構長(理学部教授)は設立の狙いを説明する。

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