教育面で世界のトップを走る米国の一流大学。おカネの管理という点でもその力はずば抜けている。試しに、ハーバード大と東大の経営を比較してみよう。
まず収入規模では、格段の開きはない。年間収入は、東大の2098億円に対し、ハーバード大は37億ドル(2960億円、以下1ドル=80円換算)。差はせいぜい1.5倍だ。
ただし、その中身には大きな違いがある。図表1のように、東大の収入の4割は国からの補助金。収入の19%を占める受託研究収益も、国絡みの案件が中心なので、実質的に収入の6割弱を国に依存している。
一方、ハーバード大の最大の収入源は、寄付基金からの運用収益。これに、その年に得た寄付金を加えれば、収入に占める比率は実に4割を超える。
寄付基金は20年で16倍に
こうした運用益の原資になっているのが、莫大な寄付基金だ。米国の一流大学の寄付基金は、軒並み1兆円を超えており、トップのハーバード大に至っては275億ドル(2.2兆円)もの寄付基金を有している(図表2)。これは慶応大の53倍の額だ。
毎年の寄付金の額もケタ違い。トップは、6年連続でスタンフォード大。2010年に得た寄付金額6億ドル(480億円)は、東大のほぼ7倍に相当する。
これらトップ大学は、200人以上の投資のプロを雇うハーバード大を筆頭に、全米屈指の運用体制を敷いている。その他の一般的な大学でも、外部の有識者が名を連ねる投資委員会の力を借りながら、運用成績の向上に励んでいる。
もちろん、運用にリスクは付きものだ。リーマンショックに見舞われた08~09年には、各大学が20%超の損失を出した。ただ10年には、2ケタのリターンで損失の一部を回復。過去10年で見ると、ハーバード大、スタンフォード大ともに年平均7%のリターンをたたき出している。
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