中国中信集団(CITICグループ) 董事長 常振明
伊藤忠商事とCPグループがCITIC(中国中信)の株主になってから1年以上が経ち、3社間で提携関係を深めてきた。「戦略協議委員会」を設置し、毎年、伊藤忠の岡藤正広社長、CPの謝国民会長とトップ同士で話し合っている。お互いの若手社員を送り合って、研修もさせてきた。
伊藤忠とは、(水面下で)いくつかのプロジェクトも進めた。最近は欧州の再生エネルギー案件に投資したほか、資源分野では、豪州のコークス(強粘結炭)のプロジェクトに一緒に入札した。残念ながら落札には至らなかったが、CITICと伊藤忠の意見は一致している。中国の大手アパレル・波司登への共同出資は成功した。
協業案件には満足していない
私個人としては、目下の結果にはまだ満足していない。成功した案件が小さすぎる。これから、われわれはもっと大きい案件を手掛けられるはずだ。
CITICが1979年に設立されたときに担ったのは「(外資企業との)改革開放の窓口」の役割だ。当時、中国は計画経済で、CITIC設立の意味は計画経済の体制の中でいかに市場経済の道を歩むかの1つのテストだった。
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