特集「納得のいく死に方 医者との付き合い方」の他の記事を読む
開業医として多くの外来患者を診ていると、80歳、90歳になったにもかかわらず、健康が第一の関心事で、でも全然楽しそうじゃない、というお年寄りがすごく多いと実感する。
幸福度調査を日米で比較すると、米国は30代に幸福度の底があり、高齢になるに従って幸福度が増すのに対し、長生きと健康を実現した日本は、年を取るに従って幸福度が低下していく。
身もふたもない言い方だが、いくら健康に気をつけていても、寿命が来るとどんな人も必ず死に至る。現状では100歳までにほとんどの人が死亡している。医療技術の進歩で今後それが110歳、120歳に延びるかもしれないが、どんなに努力しても、最後にはみんな死んでしまうということだ。
日本人は70歳を過ぎたあたりから、がんや心疾患など、いろいろな原因や老衰で急激に死んでいく。生活環境や生活習慣が改善し、長生きになったせいだ。皮肉なことに、生活習慣が改善したことで、高齢化によるがんや心疾患での死亡が増加し、死亡の原因が多様化している。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら