日本医師会は10月から、医療や法律の専門家らを集め、高齢者の終末期医療のあり方について話し合う「生命倫理懇談会」をスタートさせる。日本医師会は2008年に終末期医療に関するガイドラインを公表したが、約10年ぶりに議論を始め、1年後をメドにまとめる。横倉義武会長に懇談会の狙いなどについて尋ねた。
──懇談会は何がテーマですか。
医師の仕事、医療とは、人生の終末に患者本人や家族がいかに満足した状態で過ごし旅立つか、ということにかかわる。尊厳ある死について、われわれはもっと意識を高めていかないといけない。
患者さんの終末期のあり方に、われわれは医師としてどうかかわりを持つのか、という立場から意見をいただこうと思っている。
──懇談会を始めるきっかけは?
日本ではまだリビングウィル(LW)や生前趣意書が定着していない。医療の現場には、今かなり高齢の方が、(状態の)急変で入ってくる。人工呼吸器をつけるか、気管内挿管をするか、家族や患者と話をしながら進めているわけだが、(どのような選択肢があるのか)そのあたりがまだ一般の国民の方にも十分理解されていない。
今回の一番の狙いは、生前趣意書を皆さんしっかり作りましょうということ。そして、それに基づいた医療のあり方を、われわれが医療者として考えていこうと。
──LWの書式にはさまざまな種類があるようですが、LW普及について現状をどう見ますか?
まだまだ。(利用は)1割に満たない。日本尊厳死協会でしっかりした内容のものを作っており、あの形式で問題はないだろうと私は思っている。
──尊厳死協会の尊厳死の宣言書はわずか3項目で、「単に死期を引き延ばすためだけの延命措置はお断りいたします」などと記しただけの、シンプルなものです。
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