マイナス金利の時代、どうやって資産を運用するべきか。経済評論家、山崎元氏の辛口講座。
Q おカネを守りながら増やすのに最適な金融商品は?
A 個人向け国債変動金利10年型(※1)です。理由は三つあります。
一つ目は、信用リスクの面で銀行におカネを預けるより安全な点です。仮に日本の財政が悪化して国債が暴落した場合、国が財政破綻するよりも銀行が潰れるほうが先です。
二つ目は、1年保有すると元本割れしない点です。途中で解約したとしても半年単位で決まる変動金利に基づき直近2回分、つまり1年分の利息は差し引かれますが、元本が100%、いつでも戻ってくることが保証されています。
三つ目は、ペイオフ(※2)対策になる点です。日本では国内銀行における円建て預金のうち、1000万円までの元本とその金利が預金保険でカバーされます。銀行預金だと預け先の銀行が破綻した場合、元本1000万円を超える部分はリスクにさらされてしまいます。
加えて最近、利回りが相対的にいい「個人向け国債変動10」の金利は、今は下限の0.05%です。一方でマイナス金利の影響を受け、たとえばメガバンクの10年物定期預金金利は0.01%程度にまで下がりました。しかも変動金利なので、今後長期金利が上がったときに同時に上がる仕組みでもあります。
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