2016年度は空前の自社株買いブームが到来しそうだ。株主への利益還元圧力が強まる一方、株価は年初から低迷しており、6月の株主総会にかけて自社株買いを打ち出す企業が続出するとみられる。
上場企業の自社株買いは増加の一途をたどり、15年度は過去最高の5兆3000億円に達した。ゴールドマン・サックス証券は4月1日付リポートで、16年度の自社株買いが7兆4000億円に拡大すると予想している。

自社株買いは配当と並ぶ株主還元の手段だ。自社株買いで株数を減らせば、1株当たり利益などの押し上げ効果は永続する。これに対して、配当は期末株主に配ってしまえば、それで終わり。増配後、業績が悪化して減配すれば、経営者が株主から責任を問われかねない。今期業績の先行き不透明感が強まっていることも、経営者が増配より自社株買いを選好する動機になりそうだ。
自社株買いが期待される銘柄を62㌻に掲げた。いずれも手元現金が借入金を大きく上回るキャッシュリッチ企業ではあるが、自己資本利益率(ROE)は低い。潤沢な資本の割に利益率が小さいことを意味し、株主から積極的な利益還元を求める声が強まるのは必至だ。
特に株価純資産倍率(PBR)が1倍未満の企業は自社株買いの最有力候補。株価が解散価値を下回っている状態なので、経営者は株価浮揚を急ぐ必要に迫られるだろう。
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