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職業ドライバーの高齢化 若年層でなり手がいない

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軽井沢の事故は運転手の劣悪な労働環境や高齢化の問題をあらためて突き付けた(信濃毎日新聞社)

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15人もの命が奪われ全国に衝撃を与えた、1月の軽井沢スキーバス事故。定められた基準を下回る運賃での契約や不十分な運行指示書など、バス会社の安全管理のずさんさが明らかになる一方、運送事業における職業ドライバーの高齢化も注目されるようになった。

軽井沢の事故のバス運転手は65歳。勤務時間が不規則な夜行の長距離バスを運転するには、体力的にも厳しい年齢だ。だが、直後に相次いだ貸し切りバスの事故・トラブルでも、60歳以上か、それに近い高齢の運転手によるものが目立った。

たとえば、1月17日に兵庫県の神戸淡路鳴門自動車道で蛇行運転を繰り返し、添乗員がハンドルに手を添えたことで事なきを得たツアーバスの運転手は70歳。同月20日に東京都大田区の環状8号線で起きた、中央分離帯に観光バスが突っ込んだ事故の運転手は58歳だ。

これらは一例だが、運転手という職業の高齢化が進んでいることを端的に示している。

長時間労働なのに年収400万円台

バス運転手の平均年齢はほかの産業一般に比べて高い。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」のデータによると、2015年の営業用バス運転手の平均年齢は49.3歳。全産業平均の43.1歳に比べ約6歳高い。バスだけでなく自動車の運転を行うほかの職種も大型トラック運転手47.3歳、タクシー運転手59.0歳と平均以上だ。

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