「進次郎がよく電話をよこすんだ」。自民党農林族の重鎮は喜びを隠さない。400人以上いる党所属国会議員の中で最も若い部類でありながら、大企業でいう課長級の「農林部会長」を任されているのが、34歳の小泉進次郎衆院議員だ。
彼は就任が内定した直後から農林族の重鎮を訪ね、同僚議員にも教えない自身の携帯番号を伝えるなど懐に入る作戦に出た。事あるたびに「先輩、教えてください」と請う。そして重鎮たちは小泉氏の部会運営を温かい眼差しで見守るようになった。“ジジ殺し”の本領発揮だ。
創業60年の老舗で、社員の平均年齢は60代以上。50代になっても若手扱いされる。引退した旧経営陣が影響力をちらつかせ、しばしばクーデターが起こる──。自民党を会社に例えるとこんな感じだろう。若返りが進まず、高齢者が実権を握る組織と言っても過言ではない。
農業分野となればなおさらだ。農家は自民党の最も重要な支持層。選挙区の事情によってバラツキはあるが、影響力のあるベテランほどそうした組織票に依存している。
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