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地方議会も高齢化対応に苦悩 議員のなり手不足が深刻化

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地域はいろんな人たちで成り立っているので、さまざまな民意を反映させる地方議会も多種多様な人たちで構成されることが望ましい。しかしそういう現実にはなっていない。むしろ議会内の歪みが広がっている。その最たる例が議員の高齢化である。

群馬県神流(かんな)町議会は2013年1月、議員定数を10から8に減らす議案を可決した。選挙告示日のわずか3週間前の駆け込み削減だった。その理由は現職議員の引退表明が相次ぎ、再選挙になるおそれがあったことだ。通常は議員定数を上回る立候補者が現れなければ、候補者は全員無投票当選となる。ところが公職選挙法には例外規定があり、立候補者の不足数が定数の6分の1を超えると、定数に満たない分について選挙をあらためて実施しなければならない。議席が最終確定するまで議会は機能停止となる。

神流町では定数を削減したうえで、数年前に引退した70代の元議員らを拝み倒して8人の候補者をかき集め、何とか無投票選挙となった。議員のなり手不足はかくも深刻化しているのである。

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