有料会員限定

「経産省の介入派こそ老害だ」! 元キャリア官僚が斬る

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

古賀茂明 元経済産業省官僚

 経済産業省で「改革派官僚」として知られ、2008年7月に当時の福田康夫政権下で設置された国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官に就任、公務員制度改革に取り組んだ経験を持つ古賀茂明氏。官僚が国民のために働くような構造に制度を作り直すことを目指したが、古賀氏の退官後は改革の動きが止まった。現在の霞が関はその目にどう映るのか。

こが・しげあき●1955年生まれ。東京大学法学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。産業再生機構執行役員、経済産業政策課長などを歴任。公務員制度改革を訴えるも異端視され、2011年9月に退官。

特集「キレる老人」の他の記事を読む

──幹部官僚がたとえ能力不足でも降格すらできない公務員の身分保障制度は、能力のある若手の起用という面でも問題だと指摘してきた。

若手官僚を取り巻く環境は以前よりも悪くなっていると見ている。もともと役所は年功序列という典型的な日本型組織であるため、若手がやりたいことを自由にできる環境にはない。それでもかつては、やっていることを大目に見ようという余裕が組織にあった。

だが組織全体にゆとりがなくなり、皆で一致団結して自分の所属省庁のために働かなければいけないという内向きの志向が強まっている。必然的に若手も同じ色に染まる。昔は「国のため」など青臭い議論もできた。最近は「そんな子どもみたいなことを言ってどうする」という雰囲気だ。

関連記事
トピックボードAD