ソニーのスマホ、「安定化」は2016年度から 構造改革で2016年度に利益確保

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前期に10年連続で赤字を計上したテレビ事業は今年7月に分社化した。今村昌志・ソニービジュアルプロダクツ社長は「売り上げが2─3割下がっても利益の出る事業構造」を目指すと表明した。

17年度の商品モデル数は14年度比3割削減する。15年度以降に発売する主力モデルは、グーグル<GOOGL.O>のアンドロイドOSを搭載して設計費を削減する。主力のマレーシア工場で一段の設計・調達のコスト削減を目指す。

ただ、高木一郎・ソニービジュアルプロダクツ副社長は「すでにテレビは今の売上高から3割下がっても収支均衡ができる見通しが立っている」と明かした。最低限の黒字は確保しながら、商品力強化で利益の積み増しを図る計画という。

ゲーム事業は「保守的な見通し」

好調のゲーム事業は、3年間で最大18%の増収、同2.7倍の増益を計画。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のアンドリュー・ハウス社長は、昨年11月に発売した据え置き型ゲーム機「プレイステーション(PS)4」が好調に推移しているため「保守的な見通しだ」と指摘した。

3カ年でPS4の販売を一段と拡大するとともに、月額課金のゲームサービス「PSプラス」の会員拡大やビデオ・音楽サービスの配信で、ネットワーク事業のARPU(1人あたり月額売り上げ)の増加を目指す。特にPS4は、ストリーミングゲーム「PSナウ」、クラウド型テレビ「PSヴュー」など新しいサービスで、顧客基盤の拡大を図っていく。

また、ハウス社長は、ゲーム機としてPS4の寿命は、前世代機のPS3(2006年11月―)を超えるとの見通しを示した。一方で、PSシリーズで過去最大の普及台数のPS2(2000年3月―2013年3月)の寿命を超えるかどうかは「疑問符が残る」と述べた。

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