「ネットばかり見る人」ほど要注意!5大落とし穴 「間違った情報」に振り回されない!簡単なコツ

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最後の落とし穴は、「ネットによる間違った情報で『人間関係』まで壊してしまうこと」である。

【5】間違った情報で「人間関係」まで壊してしまう

いま「陰謀論」について触れたが、最近会ってなかった実家の叔母や、遠くに住んでいる昔の友人から、突然「荒唐無稽な陰謀論のメッセージ」が送られてくるなんていう話はよく聞く。そして、そのメッセージにまともに反論をした結果、「人間関係」が壊れてしまったということも少なくない。

しかし、そういう人たちは、ただあなたと「人間関係がある」というだけであり、彼ら彼女らの情報の「信頼性」は何も保証されていない。それどころか、その人たちが誤った情報に毒されてしまっていることが多い。

間違った情報で「人間関係」を壊さないために、SNSは「人間関係用のSNS」と「情報収集用のSNS」に分離したほうがいい

たとえば「フェイスブック」「インスタグラム」「LINE」は「人間関係用のSNS」として使い、自分の信頼度を高めるためのSNSとして使うのが効果的だ。一方、『読む力最新スキル大全』でも詳しく解説し、ツイッターで『読むべき人』を見抜く超簡単5秘訣でも少し紹介したように、「ツイッター」は「情報収集用のSNS」として使うのが最も適している。それぞれの用途・使い方を混同しないことが重要である。

ネットに時間を浪費しない「読む力」を身につける

「ビジネス」にも「人の生き方」にも、そもそも「正解」など存在しない。たいていの場合は、「因果関係」さえはっきりしてないことも多い。

たとえば、ビジネス系の記事で「超一流のビジネスマンは、財布にいつも10万円を入れている」とあったとする。じゃあ、財布に10万円を入れておけば、「必ず超一流になれる」のだろうか? そんなわけがない。常識的に考えれば、「超一流でお金があるから、財布にはいつも10万円入れていられる」のである。「因果関係が逆」なのだ。

こういうもっともらしい「正しさ」「正解」を言っているように見えて、実は「因果関係が逆だった」「そもそも何の関係もなかった」という記事が、最近のインターネットにはあふれている

こういう記事に釣られないように、ネット記事を「読む力」を磨き、「間違った情報」に振り回されず、「多様な視点」を得やすい「読書」の時間を増やしてほしい

そうすれば「自分なりの視点」が少しずつ増え、「自分の頭で深く多面的に考える」習慣が身についていくはずだ。

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

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ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

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