ナダル「人生に無駄なことはない」と断言する理由 「やりたいことは全部やったほうがいい」

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――世間ではまだナダルさんには「クズ芸人」のイメージが強いと思いますが、それもナダルさん自身にとっては通過点にすぎないのかもしれないですね。

そうですね、ほんまそのとおり。その部分もあったうえで、別の部分もあるぞ、それだけじゃないぞ、っていうのを見せていけたらと思いますね。

あとは、西野も出てきたらまた話が変わってくるとは思うんですけどね。西野はMCも上手いし、僕のことをわかってくれてますから。この人にこのタイミングでパスを出したら面白くなるとか、そういう技術が高い気がするので、西野と一緒にいろいろ出られるようになったらいいですね。

――コンビとしてお互いのことを信頼して認め合っているんですね。

そうですね。普段は西野にイジられて「西野、もうええって」とか言ったりしてますけど、根底の部分には尊敬があります。それがなかったらたぶん口きいてないと思います。コンビってやっぱり尊敬してないとできないですよ。

やらない後悔のほうがデカい

――ナダルさんは、「クズ芸人」と言われながらも開き直って強く生きている人というイメージがあるんですが、『いい人でいる必要なんてない』という著書のタイトルは、そんなナダルさんに憧れている人へのメッセージでもあるんでしょうか。

そうですね、僕が人間として、芸人としてこういうふうに考えているっていう部分を、ちょっとでも生き方の参考にしてもらえたらありがたいです。誰でもできるだけ波風立てたくないというのは当たり前だと思うんですけど、そのことで小さくなって、しんどい思いをしている人もいっぱいいますよね。

波風立てなくてもそのまま日常を過ごすことはできるかもしれませんが、それ以上のものを得ることはないですからね。僕はもともと大学を卒業してから漬物屋で働いていたんですが、そのときにも会社の人とは仲良くやっていました。

『いい人でいる必要なんてない』(KADOKAWA)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

でも、そこから一歩踏み出して、芸人になって芸能界に入ったら見える景色が増えたんですよね。別にそのままでいい人はいいと思うんですけど、ちょっとでもくすぶっているものがあるんやったら、僕の本を読んでもらって、一歩踏み出すきっかけにしてもらえたらいいですね。1回きりの人生ですから、モヤモヤしたまま生きんでもええかな、と思います。

何でも経験になりますからね。全部のことを嫌だなと思って向き合わずにやるよりは、嫌なことでもやって自分の経験にしたほうがいい。僕らの仕事でも、いろいろなことをしているので、嫌な思いをすることもあるんですけど、あとから考えるとやっぱりどんなことも無駄じゃなかったな、と思うんです。

――そこで「一歩踏み出すのが怖い」とか「波風立てて人に嫌われたくない」と思う人も多いと思うんですが、ナダルさん自身はなぜ踏み出すことができたんでしょうか。

僕の場合は、やらない後悔のほうがデカいかなと思ったので。せっかく生まれたんやったら、やりたいこと全部やったほうがいいじゃないですか。失敗しても死ぬわけじゃないじゃないから、思い切って踏み出してみてもいいんじゃないかと思います。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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