開校して2年、「マルボロ・カレッジ」は今 人気高まるジョホールバルの教育事情

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――現在、ジョホールバルの日本人は増えていますか? 何人くらいいるのでしょうか。

滞在届けを出していない家庭もあるため、正確な数はわかりませんが、だいたい全体で1200人程いるのではないかと言われていますね。母子移住/家族移住の方は着実に増えており、100人以上はいるでしょう。全体を見ると、お金に余裕のある方が多い印象です。

――マルボロ・カレッジの開校から2年が経ちましたが、日本人も増えましたか。

今年9月に3年目がスタートしましたが、現在生徒数は750人。うち日本人は約40人です。2014年9月に新たに10組の日本人が入学されています。国籍別に見ると、一番多いのは英国人で、6割弱います。英国人の次に多いのは、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパや米国です。そして、中東、インド系、マレー系、チャイニーズ系、そして日本人、韓国人といった感じで30カ国ほどから集まっています。

マルボロ・カレッジの様子は?

マルボロ・カレッジの校舎は90エーカーと広い敷地内に点在し、徒歩で取材するのは大変だ

――マルボロ・カレッジとほかの学校の違いはなんでしょうか。

先生たちがその子の創造力、個性を伸ばそうとしているところです。自由に文章を書かせたり、プレゼンさせたりして、考える力を養います。小学校2年生でパワーポイントのプレゼンを作ったりしていますね。

ただ、向き、不向きもあります。実は次女は、マレーシア式の幼稚園に行かせ、詰め込み式の教育を受けました。ですので、マルボロ・カレッジに入り、文章をそのまま写したり、先生に言われた通りにすることは得意な反面、自分で何かしなさいと言われることに最初は戸惑いがあったようでした。

また、ローカル式はあまり運動させていなかったのですが、マルボロではたくさん運動もさせるので、くたくたになって帰ってくるようになりました。これはいい傾向だと思っています。

――マルボロ・カレッジに通う方はどの辺りにお住まいなのでしょうか。

政府が力を入れて開発を進める計画都市ヌサジャヤ地区。モールなどが建設されている

最近、マルボロに近いヌサジャヤ地区の開発が進んできたこともあり、多くの人が移ってきています。当初はシンガポールから通っていた方もいたのですが、皆さん、思ったより時間がかかるということで、引っ越してくるケースが多いようです。イミグレーションが混んでいると1時間半~2時間程かかることがあるのです。

――マルボロ・カレッジは英語が出来なくても入れますか。

基本的な英語力は必要になります。日本から来てすぐに入れたという方を見てみると、日本でインターナショナルスクールに通っていたり、猛勉強してきたりした方が中心です。ただ、英語力だけを見るのではなく、その子の持つ潜在能力やコミュニケーション能力を観察しているようです。ほかのインターナショナルスクールで勉強して、ある程度英語力を付けてから来るお子さんもいます。

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