積立投信は「米国・インデックス型」が結局いい訳 今年は金融引き締めが加速する見込みだが…

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魅力的な投資信託を探すうえで、理解しておきたいのが「市場の特徴」です。次のグラフは、「ナスダック100」「NYダウ」「S&P500」「日経225」を1985年1月1日から比較したものです。

Google、Apple、Facebook、Amazon、マイクロソフトなどナスダック(世界最大の新興企業向け証券取引所)市場に上場している代表的な100銘柄で構成されるものが「ナスダック100」です。さらに、テスラ、コカ・コーラ、ズームなど米国を代表する500社で銘柄も定期的に見直され、入れ替わる特徴のある「S&P500」。

「米国のインデックス型投資信託」の場合、最初から、これだけの企業に分散投資できるのがすごいところです。

ナスダック100のインデックスを使った投資信託なら、ナスダック100の市場全体に投資できるというようなもの。さすがのナスダック上場企業とはいえ、「その1社」が暴落することはありえますが、「100社」ともなると、堅実にリスクが分散されるのがおわかりでしょう。

インデックスの中でも、グラフを見ると、残念ながら日経225は1985年からまったく伸びていません。NYダウとS&P500は似た動きをしながら安定的に伸びています。飛びぬけて伸びているのがナスダック100です。当然、ナスダック100やS&P500の値動きをベンチマークして運用するタイプの投資信託は、安定して利益を積み上げていきます。

市場の特徴を理解したうえで、投資先を選ぶとよい

実際に、長期で積み立てている人には、安定的に伸びているS&P500はとても人気があるようです。多くの人気投資信託ランキングを見ても、上位にはS&P500やナスダック100をベンチマークしている投資商品が多いです。さまざまな会社が、S&P500やナスダック100に関する投資信託商品を持っていますが、「手数料の違い」などによって人気に差が出ているので、よく確認をするようにしてください。

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また、ナスダック100に選抜されている銘柄は、貸借対照表、損益計算書を確認しても、とても優れていることがわかります。財務状況がいいということは、不況にも強いと考えられます。もちろん、今後も伸びていくかどうかはわかりません。ただ、第二のAppleやAmazonが期待される、注目の市場であることは間違いないでしょう。

このように、市場の特徴を理解したうえで、証券会社のランキングも参考に投資先を選んでいくといいでしょう。「今が買いどき」という商品はありますので、そういう意味でもランキングは参考になります。

もちろん、投資は自己責任です。最終的にはご自身の判断になります。状況はつねに変化しますので、よく調べながら、上手に資産形成をされてください。

高橋 慶行 株式会社ファイナンシャルインテリジェンス代表取締役

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たかはし よしゆき / Yoshiyuki Takahashi

宮城県仙台市生まれ。成蹊大学経済学部卒業。投資の学校グループ代表。
投資教育に関するプロジェクトを複数主催する株式会社ファイナンシャルインテリジェンス代表取締役。

リクルート社で新卒採用に関する営業を経験し、トップセールスマンとして表彰をされ、その後独立。2008年、起業。

2013年10月、投資教育の必要性を強く感じ、株式会社ファイナンシャルインテリジェンスを設立し、「投資の学校」を開校。2021年現在、累計13万人以上の一般投資家に対して、株式、FX、信用取引、オプション取引、日経225先物、米国株などの授業を提供している。著書に『投資1年目の教科書』『投資の学校』(かんき出版)などがある。

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