ソニー×ホンダ連合誕生に車好きが不安になる訳 「ソニーがホンダと組むなら面白い」の逆は?
まさに電撃的な発表だった。3月4日午後、筆者の許にホンダより「ソニーとHonda、モビリティ分野における戦略的提携に向けて基本合意」というプレスリリースが配信されるや夕方からの会見の案内が届き、それならば、と諸々の予定を組み替えて東京・品川のソニー本社にギリギリ滑り込むことができたのだった。
かねてソニーグループの自動車ビジネスへの進出にあたっては、「ホンダじゃないか、あるいはマツダでは」などとさまざまなパートナーが噂されてきた。
ソニーが2020年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で発表したコンセプトカーの「VISION-S」を発表して以降は、これと今年発表された「VISION-S 02」がハードウェアの開発をオーストリアのマグナ・シュタイヤーに委ねていたことから、そのセンが濃厚と見られてはいた。個人的にはそのエンジニアリング力、生産キャパシティなどから期待もしていたのだが、最終的に同じ日本の、そして同じように戦後の復興期に生まれ、世界的なブランドに成長してきたホンダと結びつくことになったのは喜ばしいことと言っていい。
ソニーのエッセンスには否が応でも期待が高まる
私の世代は、いやそこに限った話ではないとも思うが、ソニーというブランドにはなにがしかの思い入れがあるという人は、多いはずだ。黎明期のストーリー、チャレンジ精神、スタイリッシュさ……そのソニーのエッセンスが活かされたクルマには否が応でも期待が高まってしまう。
一方のホンダはどうか。実は発端はホンダの側がソニーに声をかけたことだった。当初は若手中心にワークショップなどを行ううちに、そこで起きた化学反応に好感触を得て、ホンダ三部敏弘社長とソニーグループ吉田憲一郎CEOの会談が実現。数度の話し合いを経て、今回の合意に至ったそうだ。
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