世界のスポーツ・エンタメ界にロシア排除広がる 当面の焦点はパラリンピックでのロシアの扱い
ウクライナに対するロシア軍の攻撃が激しさを増す中、世界のスポーツやエンターテイメント業界でもロシアと距離を置く動きが強まっている。国際オリンピック委員会(IOC)が、ロシアやベラルーシでのスポーツイベントの開催地変更やキャンセルを呼び掛けたのに続き、ロシア排除の動きが瞬く間にエンタメ業界などにも広がった。
以下に主要な業界などの動きをまとめた。
映画会社
ウォルト・ディズニーやソニーグループ、ユニバーサル・スタジオ、AT&T傘下ワーナーメディアなどがロシアでの新作劇場公開の一時中止に踏み切る。対象にはピクサーの「私ときどきレッサーパンダや、ソニーの「モービウス」、ワーナーブラザーズの「バットマン」などが含まれる。 パラマウント・ピクチャーズは、「ザ・ロストシティ」と「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」の公開を延期する。
カンヌ映画祭は5月の映画祭でロシアからの代表団を受け入れないと発表した。
テレビ
昨年1億8300万人が視聴した国際音楽祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」は、ロシアのミュージシャンを今年の大会に参加させないことに決めた。主催者の欧州放送連盟は「ウクライナの危機を考慮すれば、ロシア勢の出場は大会の評判をおとしめることになる」とツイートした。
全米テレビ番組製作者連盟(NATPE)は、テレビ番組などのコンテンツを売買する場となる今年6月のトレードショーにロシア企業が参加することを禁止した。
このほか全米放送事業者連盟(NAB)は、国内放送事業者に対して、ロシア国営メディアの放送を取りやめるよう促し、衛星放送のディレクTVはロシア政府が所有するケーブルテレビチャンネルとの契約を打ち切る。 ネットフリックスは、ロシアのニュースチャンネルを同社のストリーミングプラットフォームで放送しないと発表した。