スバル、止まらない米国での快進撃 2020年度の中期目標は前倒しで達成も

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日本より先に米国で発売された「アウトバック」(撮影:今井康一)

米国市場での快走が止まらない。「スバル」ブランドを展開する富士重工業は10月31日、2014年度の米国での販売計画を従来の49万台(前期比10.8%増)から、51万3000台(同16%増)に上方修正した。

これを達成すれば、米国での自動車販売は初の50万台超えとなり、5期連続で過去最高を更新する。同日に行った中間決算会見で吉永泰之社長は「(米国の)ディーラーからは、もっと供給があればさらに数万台は上を行けると言われている」と、引き合いの強さを明かした。

売れに売れても慎重

投入している車種はおしなべて順調だ。現地で今年6月に発売した新型セダン「レガシィ」とSUV(スポーツ多目的車)「アウトバック」がそれぞれ月販6000台強、1万2000台強と、当初の想定を上回って売れている。加えて、「フォレスター」や「XVクロストレック(日本名:XV)」といった既存のSUVモデルも好調を維持している。

 米国の販売店からの引き合いが強いスバルだが、吉永社長は「供給過多になったときにインセンティブ(販売奨励金)合戦になるよりは、今の方がはるかに健全だ」と、従前からの慎重な姿勢を崩さない。

勢いにまかせて生産を増やした結果、在庫がダブついて値引き販売に追い込まれてしまうと元も子もない。多少なりとも市場に”枯渇感”があったほうが、適正な値段で売れてきちんと利益も確保できるとの判断だろう。

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