見えてきた枯渇の時期 v6移行へ円滑な仕組みを

見えてきた枯渇の時期 v6移行へ円滑な仕組みを

IPアドレス枯渇の時期が迫りつつある。「あと1年、2年、と過去10年以上にわたって言われ続けているが、いまだに枯渇してないじゃないか」と見る向きもあろう。だが、2年ほど前から、枯渇が真実味を帯びてきている。

グローバルなIPアドレスを管理するIANAによれば、2011~12年ごろにはIANAの在庫が枯渇し、13年ごろには国別の在庫もなくなるとみられていた。だが、ここ5年ほどの間に、中国のアドレス消費量が3倍と、日本の消費ペースをはるかに上回る勢いで伸びている。こういった新興国のIPアドレス消費量の伸びはまだまだ続くとみられ、最近時点では、11年半ばにもグローバルアドレスが枯渇するという見方が強まっている。

そうなると、日本国内のアドレスは、早ければ12年初頭にも枯渇することになる。OCNやauなどのインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)から新しいアドレスが分配されなくなり、新たなアプリケーションなどのサービスを提供できなくなる。さらに、アプリケーション制作会社は新たなサービスを提供できず、ユーザーもまたそのサービスを享受できない。

ことに、いま急増しているアイフォーンを含むスマートフォンはアドレスを大量に消費するといわれ、枯渇に拍車をかける。一般市民にとってIPアドレスなど無関係な話、と楽観してはいられない。

v4の延命限界、v6移行へ

現在使われているIPアドレスの方式は、IPv4と呼ばれる。アドレス数は2の32乗、つまり43億個弱。インターネットのサービスが開始された1980年代にはそれでも十分だと考えられていた。だが、現実には個人、企業さらにはネットワークサーバーなどユーザーが多岐にわたり、60億人超の世界人口にも満たないアドレス数では到底足りない。

当初は電話番号のように端末一つにつき一つ固定アドレスを割り当てていたが、90年代後半には枯渇が予測されるようになって、グローバルアドレスの下にプライベートアドレスをくくりつけたり、ISPがアクセスしたユーザーにその時空いているアドレスをその都度割り当てる方式に変えるなど、さまざまな工夫をして節約に努めてきた。だが、それでももはや限界だ。

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 不安な時代、不機嫌な人々
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • CSR企業総覧
トレンドライブラリーAD
人気の動画
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
人材戦略から儲けのからくり<br>まで コンサル全解明

人材の争奪戦が過熱し、年収水準もうなぎ登りに。デジタル化を背景にコンサルティング業界は空前の活況を呈しています。本特集ではコンサル業界の動向やビジネスモデルを徹底解説。コンサル会社を賢く選び、上手に活用していくノウハウを紹介します。

東洋経済education×ICT