クックCEO、「ApplePay採用拒否」を批判 大手ドラッグストア2社が採用を中止

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 10月27日、アップルのクックCEOは、米大手ドラッグストア2社が同社のモバイル電子決済システム採用を中止したことに関し、批判的な姿勢を示した。同CEO、カリフォルニアで撮影(2014年 ロイター/Lucy Nicholson)

[ラグナビーチ(米カリフォルニア州) 27日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>のティム・クック最高経営責任者(CEO)は27日、米大手ドラッグストア2社がアップルのモバイル電子決済システム「アップル・ペイ」の採用を中止したことに関し、他の多くの小売業者が参加していると語り、批判的な姿勢を示した。

クック氏はウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)主催の会議「WSJDライブ」で、アップル・ペイのサービス開始後72時間で100万以上のクレジットカードの登録があり、クレジットカード大手のビザ<V.N>、マスターカード<MA.N>のデータを基に、他の全ての「非接触型」決済システムの合計よりも取引が多いと述べた。

ただ、米国での利用はそれほど広がっておらず、米ドラッグストア大手CVS<CVS.N>とライト・エイド<RAD.N>はアップル・ペイを採用しないことを決め、小売業者約50社が開発する他のモバイル決済システムを利用する方針。

クック氏は、「われわれのサービスに参加している業者の方がはるかに多く、参加銀行も多い。世界の他の地域も参加している」と述べた。

CVSとライト・エイドはアップル・ペイ採用中止の理由を明らかにしていないが、アナリストらは、小売業者が開発するモバイル決済システムに参加することでクレジットカード会社への手数料を支払わずに済むと指摘する。

クック氏はアップル・ペイのセキュリティーは競合サービスより優れており、小売業者は決済方法の選択肢を制限することで消費者を遠ざけるリスクがあると主張した。

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