大丸・松坂屋キャラ、「さくらパンダ」の秘密 老舗百貨店がソーシャル活用で新世代顧客を開拓

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隙のあるキャラ設定が人気の秘訣

大丸と松坂屋はそれぞれ屋号を存続させていて、FacebookやTwitterのアカウントも、大丸東京店、松坂屋名古屋店など各店舗ごとに存在しています。そのため店ごとに顧客が抱くイメージが異なる一方で、顧客の幅を広げたいという思いがありました。

その結果たどりついたのが、コミュニケーションアイコンの設定です。新しい顧客層にも関心と興味をもってもらいやすく、全社共通でメッセージを発信していけるもの。それが、さくらパンダでした。

隙の多さが魅力!? いじってもらうキャラづくり

ソーシャルメディア上の流通貨幣は、「共感」という感情です。たとえば、4万2000人にリーチした今年7月25日の投稿では、さくらパンダが職場で扇風機にあたっている写真に、「ふぅ、生きかえるまつぅ~♪」というコメントをつけました。これは夏場の「暑い!暑い!」という投稿の多さを見て作成しました。

さくらパンダというキャラクターは、隙がある点が重要です。ツッコミどころを残し、いじってもらいたいのです。また、極力宣伝的なこともしません。こうしたこともあり、炎上とはほぼ無縁です。

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