法人税率引き下げは税体系全体で考えよ

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 さらに消費税を増税すれば、低所得者ほど税負担が重くなる逆進性の問題が出てくる。逆進性対策として、今度は所得税や相続税の改革も必要になってこよう。

たとえば所得税では、配偶者控除など所得から一定額を差し引く各種の所得控除の仕組みが、税額計算上、高額所得者に有利となっている。これらを縮小すれば、税負担の累進性は高まる。「所得税や相続税の累進機能を回復させれば、消費税の逆進性対策にもなる」(浅羽教授)。

政府税制調査会と民主党の政策調査会は、年末に来年度の税制改正をまとめる。そこでは法人税減税に限らず、消費税や所得税も含めた税体系のビジョンを示してほしいものだ。

(シニアライター:柿沼茂喜 =週刊東洋経済2010年10月9日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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