外国人投資家は消費増税延期ならどう動くか 真っ二つに分かれる、日本株の相場観
株価は、いったん底打ちをしたと見ていいのだろうか。日経平均株価は、10月7日から14日まで連続5日で954円も下落。1日おいて16、17日の2日間でさらに541円下げて1万4529円を付けた時には、9月28日のコラム「米株に不吉なヒンデンブルグ・オーメンの影」の予告が現実的になり、多くの投資家が絶望したようだ。一部の投資家は「追い証」や「合わせ切り」で、パニック的に売りを出した。
「底打ち期待」VS「戻りは限定」、分かれる相場観
その結果、日経平均の予想PER(株価収益率)は、5月26日以来の13倍台(13.98倍)に低下した。また、25日移動平均とのマイナスかい離は7.81%に、騰落レシオは69.42に、裁定買い残は20億株を割れた。
予想PERの最近の趨勢は14倍前後で買い、16倍前後で売りとなっている。また、25日移動平均とのかい離も、「売られすぎ買われすぎの目安」は7%だと言われる。さらに裁定買い残の20億株割れはめったになく、解消売りが進んだことを示す。10月21日現在では18億6000万株とさらに減少し、いわゆる「カラカラ」の状態だ。
そして、これら売られすぎの代表的な指標が底値圏を暗示した10月20日、日経平均は今年最大の578円高の上げ幅で劇的に底を打った。これが多くの投資家の認識だろう。これだけメリハリのある、劇的な底打ちマーケット現象は、そう何度もあるものではない。しかも企業決算シーズンのスタートダッシュも悪くない。
ところが、怒涛の「上値トライ相場」が示現かと期待した買い方にとっては、期待外れの、いかにも中途半端な動きになっている。日々の出来高も活況とされる2兆円に必ずしも届いてはいない。「底打ちシグナル期待VS上値限定相場」と名付けたくもなる。
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