新庄剛志「僕ほど空気を読む人は見たことない」 空気を読んだうえで“新庄色"にもっていく
しかし、新庄さん本人は「僕ほど空気を読む人は見たことがない」と語ります。監督就任後初の書籍となる『スリルライフ 天才ではないが、天然でもない』を上梓した新庄さんが、自身の意外な一面と、その裏にある思考を明かしてくれました。
空気を読んだうえで“新庄色”にもっていく
僕は自分の都合だけで発言し動く、予測不能の変人、宇宙人みたいに思われがちなようですが、そんなことはありません。ちゃんと熟考して策を練り、人知れず準備を重ねて人前で披露しています。だから、おかしなことをやっているのではなく、そうするしかないことをやっているんです。
例えば思いつきでトライアウトに参加し、それで注目されたから運よく監督になれたわけではありません。監督になる道筋を考え、そのために必死に練習してトライアウトに挑戦し、僕の野球に対する真剣な思いをアピールした。ここまでのストーリーを描いたうえで、自分のほうに流れを引き寄せてきたんです。
2006年に引退宣言をしたら優勝して日本一になれました。これも運がよかったから現役の最後に優勝できたわけではないんです。優勝したかったから、チームをひとつにするために引退宣言をしたんです。そしてその結果、ファンが球場に押し寄せ、選手たちのやる気が高まって優勝という結果につながったわけです。
こうした計画の裏で僕は空気はめちゃめちゃ読みます。空気を読むことからアイデアが生まれます。ただ、空気を読んだからといって、その空気に従うわけでもない。空気をしっかり読んだうえで、それをどう壊すか。どういう方向に変えるか、“新庄色”の空気に持っていくかということも考えます。
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