スクエニ元社長、「さあクラウドゲームだ!」

新会社シンラ・テクノロジーに込めた熱情

新会社は「デベロッパーたちと一緒に考えるというアプローチ」で臨むという

――ウルトラマシンになると、遊ぶゲームソフトも変わってくる。

そこが狙いだが、まだ誰も作っていない。具体的な仕様やビジネスモデルを決めない段階で会社設立を発表し、まずは旗を揚げてみた。今からマシンの能力をどうやって引き出すか、デベロッパーたちと一緒に考えるというアプローチをとっていく。

これは今までと逆。スクエニでは映像や演出におカネをかけて完成品を作り上げて、「どうだ!ありがたくプレイせい」みたいな生意気な感じだった。でも、シンラ・テクノロジーは「皆さまのおかげでがんばるので、どうぞいらしていただけませんでしょうか?」と。

今はゲームのテクノロジーが、一点突破になっている。マスクROMからCD-ROM、DVD-ROMへ移り、容量が劇的に増えた。特にスクウェアがそうだが、増えた容量を映像と音楽に全部割り当ててしまった。だから2000年以降、映画の中にいるようなゲームになった。労力のほとんどをすごいグラフィックスとアニメーションに注ぎ込んでへとへとになる。だからゲームデザインもどんどん一緒になってしまう。

ゲーム業界は「ゲーム機業界」だった

――これまでの開発環境とは違いすぎて、デベロッパーは戸惑いませんか?

これまでのゲーム業界を正確に言うと、ゲーム機業界だった。ゲーム機メーカーが生態系の真ん中に鎮座したエコシステムで30年間伸びてきた。それがネット社会になると、ソフトは常時書き換える必要が出てきた。端末に縛られること自体が制約要因になる。

だからといって、クラウド側に全ての技術を寄せたら自己否定になるから、クラウドと端末のハイブリッドになるはず。だったら僕らのデザインは、すごく極端に全部クラウドへ振ってしまおうと。この中で何が起こっているかというと、ファミコンをつなげて1台にして1000人とか2000人がマリオカートで遊ぶことと一緒なんですよ。

ネットワークの能力はシンプルで、最先端だけど前よりも作るのが簡単になる。たとえば一番クラウドでやってはいけないゲームが、シューター(シューティングゲーム)ですね。今のゲーム機の性能に特化して過剰適応して普及したが、クラウドゲームのようにレイテンシー(遅れ)があるかもしれない環境だとプレーにならない。

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