調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、2014年4~6月の世界トップ5のスマートフォンメーカーのうち、3社が中国メーカーだった。トップとして君臨するサムスン電子は25.2%(前年同期32.6%)と凋落。2位のアップルのシェアも11.9%(同13.4%)と継続的なシェア低下が続いている。
その一方、元気がいいのが中国メーカー。華為技術(ファーウェイ)は6.8(前年同期4.8%)、レノボ・グループ(聯想集団)は5.4%(前年同期4.8%)と順調にシェアを拡大。5位に食い込んだ小米科技(シャオミ)に至っては、前年同期の1.8%から5.1%へとシェアを急拡大させている。
シャオミは創業から、わずか5年。たった5年で、「エクスペリア」のソニーよりも多くのスマホを売るようになっているのだ。ソニーはスウェーデンのエリクソンという名門の事業も承継しており、非常に長い歴史を持つ。そのソニーのレベルにまで、わずか5年で達成してしまったことは「恐ろしいことだ」(夏野氏)。
シンプルなコンセプトとリーダーシップ
CEOの雷軍(レイ・ジュン)氏はマイクロソフトの「オフィス」とそっくりのキングソフトを成功させた人物。キングソフトを売却して得た資金をもとに投資を行っており、そのうちの1社がシャオミだった。「かっこいいアンドロイドフォンがないから、かっこいいアンドロイドフォンをつくろう」━━そんなシンプルなコンセプトを貫き、メリハリの効いた経営をすることによって、瞬く間に急成長を遂げたのである。
とくに際立った技術を持っているわけではないのに、なぜ躍進したのか。シャオミー大躍進から日本のメーカーが学ぶべきことは多い。
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