スマホ失速のサムスン、新製品に力なし <動画>iPhone6発表を前に牽制できず
アップルとの戦いで勢いを取り戻したいサムスンは、グローバル製品であるバーチャルリアリティ用ヘッドセット、新たな大画面ファブレット、そしてGalaxyスマートフォンとギアの新ラインナップを発売すると発表した。サムスンのエグゼクティブはベルリンからニューヨークに向けて、アップルにまんまと追い越されるつもりはないというメッセージを送ったのだ。
同社は大画面のスマートフォンとも小型のタブレットともいえるファブレットの分野にGalaxy Note 4を投入してリードを取り戻そうとしている。
サムスンは業界標準?
ベルリンでは同社のDJ・リー氏が壇上に立った。モバイルコミュニケーション事業プレジデント兼グローバルセールス・マーケティングオフィス代表を務めるリー氏は次のように話す。「Galaxy Note 4は業界標準となり続ける存在です。いかにしてスマートフォンが私たちの生活をより豊かに、より楽しく、そしてより効率的にするかを定義します」。
低価格帯や高価格帯の競合他社でひしめく分野と差別化するために、サムスンはファブレット向け製品としてFacebookのOculusと共同でギア VRを開発した。このバーチャルリアリティヘッドセットは高精細映像による視聴とゲームを、文字通り消費者の目の前に届ける。これはアップルにはできないことだと、ジャックドウリサーチのチーフアナリスト、ジャン・ドーソン氏は話す。
「このゲーム体験は本格的なゲームを好むコンソールユーザーを惹きつけるでしょう。しかし、新たな方向にエクスペリエンスを広げたいと考えているモバイルゲームユーザーにとっても魅力的なものになるのではないでしょうか。この点でサムスンは賢い一手を打ったと思います。このためスマートフォンベンダーも少なくともしばらくはこの製品のためにスペースを割くでしょう」(ドーソン氏)