お気に入りの服ばかり持つ人が実はハマるドツボ 毎日のコーデが難しく、お金と労力の無駄遣いに

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色もデザインも主張する主役にしかならないもの。他のアイテムと合わせづらい服。自分をよく見せてくれない服。そのため、ほとんど登場の機会がないもの──。クローゼットを整えていくと、そういう「仲間外れ」が、だんだんくっきりと見えてきます。おしゃれの足を引っ張っているのは、紛れもなくそのアイテムたちです。

理想は脇役9割、主役1割のクローゼット

着こなし方やコーデの仕方を試しても相変わらず仲間外れのままだとしたら、残念ですが処分したほうがいいかもしれません。そういうものたちこそ、すごくときめいて買ったり、高かったりして思い入れも強く、手放しにくいのは、私も経験上よくわかります。

でも、これからの長い人生、相変わらずそれに振り回されるとしたら……。そのアイテムのせいでコーデがちぐはぐに見えてしまう。なんとか合わせようとしてまた何かを買い足さなければならない。そうすると、さらにファッションの軸がブレてしまう。おまけに本来使えるはずのアイテムまで選びにくい……。そんな悩みの種になっているとしたら、その数万円を惜しむより、これからの素敵な自分にスイッチしたほうがいいと思い、私はあるとき一気に手放しました。

『手持ちの服でなんとかなります 』(サンマーク出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

そんなことはわかっているし、着ないけど、どうしても捨てたくないというのなら、もはやファッションアイテムというより「思い出の品」だと思います。それがクローゼットの中に紛れていると、毎日のコーデは確実に難しくなります。クローゼットから出して、別の場所に保管するのがいいでしょう。

「痩せたら着よう」と思っている服も同じです。本当にそう思うなら、それもクローゼットから出してポスターのように掛けておくのはどうですか?(ただ、そこまで大好きな服に限ります。実際に痩せたときは改めて服を買いたくなるので、その服は着ません)今の自分に必要な服だけ。これからの自分をもっと素敵にしてくれる服だけ。それが私たちにとって、理想のクローゼットです。

前回:服の色合わせに自信ない人に知ってほしいコツ(2月5日配信)

前回:服の色合わせに自信ない人に知ってほしいコツ(2月5日配信)

杉山 律子 パーソナルスタイリスト、一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表

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すぎやま りつこ / Ritsuko Sugiyama

福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科在学中よりスタイリストアシスタントとして活動。スタイリストとして独立後、映画や広告、音楽業界など幅広い分野で活躍する。結婚、出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストの活動を開始。顔立ちや体型、内面からのぞく雰囲気に合わせた「一番、素敵に見えるスタイル」の提案に定評がある。テレビや雑誌などさまざまなメディアに出演するなど、多方面で活躍している。

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