「もう服は一生買わなくても大丈夫」と気づいた日 「お金もち=おしゃれ」という方程式からの脱出

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「困り事その1」は、普段の生活はこのミニマムなスタイルでなーんの問題もないとしても、いわゆる「ハレの場」に出て行く時はどうするのかという問題である。

もちろん、自分のスタイルとして「どこへ行くのもジーンズ1本!」などと決めてしまうのもそれはそれでアリだとは思います。でも服装にはTPOというものがあり、それなりの場でそれなりの服を着ることは、自分がよく見られるためというよりも相手への礼儀であろう。なのでTPOをまるっきり無視するというのもどーなんだという気がするんですよね。

例えば私の場合で言えば、講演に呼んでいただいたり、雑誌で憧れの人と対談させていただいたり、あるいはごくたまにテレビに出たり……という時はどーすればいいのかというリアルな問題にぶち当たったわけです。

とはいえ、滅多に来ないその日のために「よそ行きの服」でわが家の極小収納空間を占拠する余裕などまったくなく……あ、そうだ! 良いことを思いついた。何かがあればその都度古着を買って、用事が済めばそのまま古着屋に売り戻せば良いのではないだろうか? いわば3000円とかで服をレンタルするイメージですね。

これなら何しろ買うわけじゃないから、思い切った奇抜なデザインのものを選ぶこともできて楽しそうだ。そうだよ古着屋さんがマイクローゼットと考えればわが服は無限大である。うん、われながらめちゃくちゃナイスアイデアではないか!

でも現実には私、このナイスアイデアを実行することはついぞなかった。

アイデアが悪かったというわけではない。ただ単に「もっといい方法」を見つけてしまったんである。

オシャレな人は他人をおしゃれにすることも大好き

で、この「いい方法」というのが、単純なわりに案外誰も思いつかないようで、「実は……」と種明かしをすると皆さまもれなく「おお!」「なるほど!」と驚き感心なさるので、ぜひ読者の方々にもお教えしようと思ったわけです。

それは……おしゃれな友達に服を借りること!

い、いや……それだけ? と思われるかもしれないが、それだけである。しかし実際にやってみれば、これほど合理的で良い方法はないんじゃないかと心の底から自負している。

まずもって、この方法は友達に負担をかけることは間違いないにせよ、おしゃれな人というのは自分をおしゃれにすることも大好きだが、実はそれと同じくらい他人をおしゃれにすることも大好きなのだ。つまりは案外きゃっきゃと喜んであれこれTPOに合わせたコーディネートを考えてくださるのである。

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